2012年7月5日木曜日

逡巡

《1981年7月6日(月)》
好きか、嫌いか、まだ分からない相手に出会うときの、緊張は快い。2,3度逢ったぐらいでは、その結論は出てこないのだから、尚更興味は深くなる。
2,3日前、ある一つの家族と会った。決意を促すための、会合であった訳だが怠慢な空気の淀みが、柱時計の規則的な針の動きに弾かれて、微かな息づかいをみせていた。
外は夜の闇・・・霧の雨・・・・10時過ぎ・・・・・。
お互いを知ろうとするのが、目的である筈なのに、寸分でも判ってしまえば、大人の妥協とやらに任せきって・・・とい投げやりなポーズが、その家族を象徴していた、と思う。
もっとも、多くの原因は、ぼくが孕んでいたのだけれど。
確立した地位と、豊かな経験によって培われた幾層にも重なった常識という通行手形を、大事に披瀝し続ける父親。
その都度、その都度吐き出さなければならなかった言葉を、つっかえつっかえ喉元に安住させたばかりに、喜怒哀楽の効果音しか発せられなくなった母親。
そして、多彩な価値観から、手ごろな割り勘ぶりを発揮して、見通しのきく道のみを冷徹な判断をもって・・・・・と決め込んだ 兄貴。
いずれも想像だけれど、これは第一印象。
もちろん、興味深い面は、徐々に露顕か。

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